こんにちは、みんなの家レビュー編集部のMです。
以前、私は住宅の建設会社に約5年間勤めていましたので、その経験をもとに記事を書いていきます。
勤めていた会社はRC造(鉄筋コンクリート)のマンション、木造の在来軸組工法とSE構法の技術を持っており、その中で私自身は後者の住宅を売る営業マンをしていました。
結論からお伝えすると、「SE構法」は、最新の「SE構法Ver.3」というものになり、
最大スパンの制限が、なんと「なし」になりました。その他にも、
- 階高は6.0メートルに。
- 最高高さは30メートルに。
- 延べ面積は制限なしに。
私が住宅の営業マンをしていた頃と比べると超進化しており、木造建築の常識を覆すほどの圧倒的大空間・大開口が可能となりました。
詳細は下記の公式HPをご覧ください。
https://www.ncn-se.co.jp/news/7694
(元々はSE構法は1995年に発生した阪神・淡路大震災で、多くの木造家屋が倒壊したため、安全性の高い木造住宅を目指して開発された構法ですが、それはまた別のお話。)
お客様の家づくりを考える中で、
「スキップフロアっていうのに憧れる!」
「大好きな車をリビングから眺めたい!」
「吹き抜けのある、開放的なリビングが欲しい!」
「土地が広くないから、ビルトインガレージは必須!」
「居住スペースを確保しようとすると3階建てにしないと無理だ!」
「そもそも木造の住宅で、どこまで広い空間が作れるの?」
と、間取りを考えるうえでワクワクしながら、時には不安になりながら頭を悩ませていました。
今回は、当時はなかなかに新しかった「SE構法」について、実際にお客様が特に関心を持っていたことを書いていこうと思います。
完成見学会で驚かれる「すごい!」「広い!」の瞬間
私が勤めていた会社は、当時モデルハウスというものを持っていませんでした。
そのため、その会社に興味を持ってくれたお客様が初めて接点を持つのは、お施主様のこだわりが詰まった住宅が完成した時に開催させていただく、「完成見学会」がほとんどでした。
在来軸組工法でつくられた住宅ももちろんどれも素晴らしいのですが、ご新規のお客様をSE構法でつくられた住宅へご案内するときは私たち営業マンも楽しみでした。
なぜなら、玄関からリビングへと足を踏み入れると、
「明るいっ!」
「ひっっっろ!」
「⋯えっ?これ本当に木造ですか?」
初めてSE構法の住宅に入ると、ほとんどのお客様が驚かれるからです。
それもそのはず、目に入るのは「柱が1本もなく、すごく広々とした大空間のリビング」や「ウッドデッキ、そこから庭へと続く壁一面の大開口サッシ」、やけに明るいと思って見上げた先にある「広い吹き抜け、高い天井」。
従来の木造軸組工法で見慣れた、強度のための壁や柱が存在しない開放感。
多くのお客様が言葉を失い深く感動されてた様子が、色濃く記憶に残っています。
私の自宅も以前勤めていた会社で、SE構法で建ててもらいました。
おかげでLDKは約30畳という広さを確保できています。
こちらが私の自宅です↓
木造の3階建てはSE構法が必須!?
一方で、都市部の住宅建設や繁華街での店舗づくりなどで需要の多かった「3階建て」になると、構造計算がハッキリとできる、耐震性や間取りなどの観点からSE構法を採用することがほぼ必須の条件となりました。
平屋や2階建てのような純粋でインパクトのある「巨大リビング」はつくれない。
でも都市部に多い狭小地を活かし、採りづらい太陽の明かりを最大限建物に入れる、建物1階部分に車を入れられる「ビルトインガレージ」、空間の繋がりを楽しむスキップフロアなどができるのもSE構法の強みでした。
在来軸組工法では開口部は構造的に大きな弱点になりますが、柱と梁で強度が約束されるSE構法であれば、縦の空間を活かして立体的でおもしろい間取りをつくることができます。
3階建てでもやはり、安心感も兼ね備えた間取りの自由度など、圧倒的な強みを発揮していました。
営業マン時代の忘れられない思い出「5m×7m」の巨大な吹き抜け!?
営業マン時代で一番記憶に残っているお客様は?と聞かれたら、必ず思い出すご家族がいます。
出会ったときからずっと、最初から最後まで一貫して求められていたご要望は非常にシンプルで、
「とにかく!どこよりも大きくて開放感のある吹き抜けが欲しい!」というものでした。
玄関からリビングに入った時に大空間を作り、リビング階段から2階へ。
吹き抜けを囲う廊下からご家族それぞれのお部屋へと繋がる⋯。
「これができたら素晴らしいな。」と私自身もわくわくしていました。
一般的な住宅の吹き抜けでしたら、3m×3m(約5.4畳)でも十分に大きく、開放的です。
私はあくまで営業ですので、構造のことはわかりません。
お客様も当然わかりません。
紙の上のプラン(間取り)を見ながら「5m×7mの吹き抜け、いけるのでは!?」と盛り上がっていました。
隣で設計士は頭を抱えていました。
幸いにも土地の形状や予算などは問題がありませんでした。
構造計算は社内ではなく、専門の業者さんに依頼しましたが、結果が出るまでには相応の時間がかかったと記憶しています。
結果的にはその夢が叶い、5m×7mという当時の住宅としては別格のスケール感を持つ吹き抜けができました。
リビングに入るドアを開け、見上げるとまるで吹き抜け自体がひとつの大空間ホールのような圧倒的存在感がありました。
退社後もお付き合いさせていただき、今でも遊びに行きますが、いまだに感動します。
超大空間を支える構造部分の圧倒的迫力
当然ですが、それほどの超大空間を、柱のない吹き抜けにすると、構造部分の負担は大変大きなものになります。
多くのSE構法の住宅建設に携わりましたが、そこの現場を見に行ったときに見た、集成材の梁の厚さは比べ物にならなほど「ごんぶと」でした。
上棟後にお客様と現場を見に行ったときも、頭上をとおるごんぶとの集成材たちを繋ぐ金物の迫力を見て「あぁ、これなら地震が来ても問題ないだろうな」と確信したのを覚えています。
当時のこの広さの吹き抜けをつくるための集成材や金物でさえあの大きさでしたので、最新の「SE構法Ver.3]」にてもっと大きな空間をつくろうとしたら、どんな材料が必要になるのか…もはや想像も難しいです。
住宅にそこまでの大空間・大開口を取り入れるかは少し疑問ですが、その分コストも上がってくるのため、しっかりと検討していきたいですね。
まとめ|SE構法は単に「数字として大きな開口がつくれます」ということではない
柱や壁に縛られない、大きな開口が実現できるということは、
- 家族が集まる、広いリビング
- 明るさを空間に届ける大きな窓
- 心地の良い吹き抜け
- 愛車を眺められるガレージ
などといった、「住む人の理想の暮らし」とういうことです。
私自身も店舗併用住宅をSE構法で建ててもらい、「サロン×開放的な空間×3階建て」という妥協のないものが完成したと思っています。
これから家づくりを考えているいる方の参考になれたら嬉しいです。


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